「電気代の値上げの原因は?」
「2024年7月以降の電気代の値上げはどのくらい?」
「電気代を抑えるにはどうしたらいいの?」
電気代の値上げについて調べている方のなかには、上記のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。電気代の高騰の主な原因は、基本料金・電気料金単価のほかに、燃料費調整額や再エネ賦課金の値上げです。また、「基本料金なし」「燃料調整費なし」などのメニューも、市場連動料金となっている場合が多く、電力市場の取引価格が上がれば電気料金も値上がりするので値上げのリスクは同様に存在しています。
この記事では、電気代の値上げが起こる原因について解説します。ほかにも、2024年7月以降にどれくらい値上げするのか、節電の方法についても触れていきます。
この記事を読むことで、どうして電気代が値上がりするのか理解できるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
電気代の値上げが起こる3つの原因

電気代の値上げが起こるのは、主に以下3つの原因があるためです。
ここからは、それぞれの原因について解説します。
1. 基本料金・電気料金単価の値上げ
電力会社の基本料金や電気料金単価の変動によって、電気代が値上がりすることがあります。基本料金や電気料金単価の値上がりは、利用者の電気使用量とは無関係です。そのため「先月と同じ使い方をしているのにどうして電気代が高いの?」と疑問を持つケースもあるでしょう。
また、市場連動メニューにも注意が必要です。電力市場の取引価格が上昇すれば、市場連動メニューの電気料金は上がります。市場連動メニューは、市場価格が低位な時にはよいですが、市場価格が高騰したときの料金リスクは消費者に寄せられているため、注意しましょう。
【あわせて読みたい】市場連動型プランとは?電気料金の仕組みやメリット・デメリットを解説
2. 燃料費調整額の値上げ
燃料費調整額の変動も、電気代が値上がりする原因のひとつです。
燃料費調整額とは、火力発電に必要な燃料価格の変動が毎月の電気料金に反映される制度のことです。
燃料の価格は市場や為替の影響で変動し、燃料価格が高いとプラス調整、安いとマイナス調整されます。つまり、プラス調整されると電気代は高くなり、マイナス調整されると逆に安くなるということです。
なお、燃料調整費がない電力会社や料金メニューでも注意が必要です。燃料調整費がないメニューは一見安く見えますが、代わりに市場連動で料金調整されるメニューが多く、電力市場の取引価格が上昇すれば、市場連動メニューの料金は電力市場の価格に連動して上がります。各社の燃料価格が上昇しているときには、電力市場の取引価格も上昇している可能性が高いため、一概に燃料調整費がないメニューがよいとは言えません。
【あわせて読みたい】電気料金に含まれる「燃料費調整額」とは?目的と計算方法を解説
3. 再エネ賦課金の値上げ
電気代が値上がりする原因として、再エネ賦課金の値上げが挙げられます。
再エネ賦課金とは、再生可能エネルギー発電促進賦課金の略で、電力会社が再生可能エネルギーの電力を買取る際に発生した一部の費用を、利用者が負担するものです。
再エネ賦課金の価格を決めるのは、経済産業大臣です。再生可能エネルギーの買取価格をもとに、年間でどれくらい再生可能エネルギーが導入されるかを推測して決定しています。
再エネ賦課金単価は、年ごとに異なります。たとえば、2023年度の賦課金単価については、ウクライナ危機による急激な市場価格の高騰により、再エネ電気の販売収入が増加することなどから、2022年度の単価よりも下がりました。一方で、2024年度の賦課金単価については、過去最高額の3.49円/kWhとなりました。
【あわせて読みたい】電気料金の「再エネ賦課金」とは?役割や仕組みをわかりやすく解説
2024年の電気代値上げの原因はエネルギー価格の高騰
2024年の電気代値上げの原因として、エネルギー価格の高騰が挙げられます。
たとえば2022年2月に起こったロシアのウクライナ侵略によって、エネルギー価格が世界的に急騰しました。エネルギー価格は2021年から上昇傾向にあったものの、2022年になると過去最高値を記録しています。
そこで2024年に政府は、エネルギーの国際価格急騰の緊急対応として電気・ガス料金支援をおこないました。
2024年電気・ガス料金支援

2024年には、電気・ガス料金支援として「電気・ガス価格激変緩和対策事業」と「酷暑乗り切り緊急支援」がおこなわれました。ここからは、それぞれの施策について解説します。
2024年1月~5月使用分「電気・ガス価格激変緩和対策事業」
電気・ガス価格激変緩和対策事業とは、2024年1月~5月使用分の電気代・ガス代に対しておこなわれた値引き措置のことです。
2022年のロシアのウクライナ侵略をはじめ、国際情勢の緊迫によってエネルギー価格が高騰しました。そこで、各家庭や企業の金銭的負担を軽減するため導入された施策です。
2024年3月になると、LNG(液化天然ガス)や石炭の輸入価格がロシアのウクライナ侵略前と同程度に低下しました。そのため、齋藤経済産業大臣によって2024年5月までの措置になることが決定しました。
2024年8月~10月使用分「酷暑乗り切り緊急支援」
酷暑乗り切り緊急支援とは、2024年8月~10月使用分に適用される電気・ガス料金補助のことです。電気・都市ガスの小売事業が国に対して補助金申請をおこなうことで、一般家庭や企業の電気・ガス料金が値引きされます。
2024年7月以降の電気代はどのくらい?
各社が発表している平均モデルの影響額は、以下の通りです。
電力会社 | 平均モデルの料金合計 | |
2024年7月分 | 2024年8月分 | |
北海道電力 | 9,523円 | 9,523円 |
東北電力 | 8,855円 | 8,808円 |
東京電力 | 8,930円 | 8,873円 |
中部電力ミライズ | 8,691円 | 8,613円 |
北陸電力 | 7,758円 | 7,740円 |
関西電力 | 7,664円 | 7,664円 |
中国電力 | 8,514円 | 8,480円 |
四国電力 | 8,595円 | 8,579円 |
九州電力 | 7,551円 | 7,553円 |
沖縄電力 | 9,663円 | 9,625円 |
※上記はすべて税込
ここからは、燃料費等調整単価に触れながら紹介します。
北海道電力
北海道電力の燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | -5円69銭 | -5円69銭 |
高圧 | -1円28銭 | -1円24銭 |
特別高圧 | -1円24銭 | -1円21銭 |
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 9,523円 |
2024年8月分 | 9,523円 |
※上記はすべて税込
※従量電灯B、30A、230kWh/月の場合
東北電力
東北電力の燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | -6円95銭 | -7円13銭 |
高圧 | 4円58銭 | 4円45銭 |
特別高圧 | 4円43銭 | 4円31銭 |
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 8,855円 |
2024年8月分 | 8,808円 |
※30A、260kWh/月の場合
※上記はすべて税込
東京電力
東京電力の燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | -6円09銭 | -6円31銭 |
高圧(ベーシックプラン) | -87銭 | -1円08銭 |
特別高圧(ベーシックプラン) | -85銭 | -1円05銭 |
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 8,930円 |
2024年8月分 | 8,873円 |
※従量電灯B、30A、使用電力量260kWh/月の場合
※上記はすべて税込
中部電力ミライズ
中部電力ミライズの燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | 2円84銭 | 2円54銭 |
高圧(ベーシックプラン) | -0円26銭 | -0円60銭 |
特別高圧(ベーシックプラン) | -0円28銭 | -0円61銭 |
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 8,691円 |
2024年8月分 | 8,613円 |
※従量電灯B、30A、使用電力量260kWh/月、口座振替初回引落とし割引後の場合
※上記はすべて税込
北陸電力
北陸電力の燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | -6円42銭 | -6円50銭 |
高圧 | -6円11銭 | -6円19銭 |
特別高圧 | -5円99銭 | -6円07銭 |
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 7,758円 |
2024年8月分 | 7,740円 |
※従量電灯B、30A、使用電力量230kWh/月の場合
※上記はすべて税込
関西電力
関西電力の燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | 2円24銭 | 2円24銭 |
高圧 | 0円23銭 | 0円32銭 |
特別高圧 | 0円23銭 | 0円32銭 |
※低圧の燃料費等調整単価は電気特定小売供給約款を適用している場合
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 7,664円 |
2024年8月分 | 7,664円 |
※従量電灯A、使用電力量260kWh/月の場合、口座振替割引額込み
※上記はすべて税込
中国電力
中国電力の燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | -8円12銭 | -8円25銭 |
高圧 | -9円19銭 | -9円45銭 |
特別高圧 | -8円96銭 | -9円22銭 |
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 8,514円 |
2024年8月分 | 8,480円 |
※従量電灯A、使用電力量260kWh/月の場合
※上記はすべて税込
四国電力
四国電力の燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | -5円70銭 | -5円76銭 |
高圧 | -5円81銭 | -5円87銭 |
特別高圧 | -5円66銭 | -5円72銭 |
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 8,595円 |
2024年8月分 | 8,579円 |
※従量電灯A、使用電力量260kWh/月の場合、口座振替割引額込み
※上記はすべて税込
九州電力
九州電力の燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | 1.86円 | 1.87円 |
高圧 | -0.21円 | -0.28円 |
特別高圧 | -0.20円 | -0.28円 |
※低圧の燃料費等調整単価は電気特定小売供給約款を適用している場合
※高圧、特別高圧の燃料費等調整単価は市場価格調整適用の場合
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 7,551円 |
2024年8月分 | 7,553円 |
※従量電灯B(特定小売供給約款)、30A、使用電力量250kWh/月の場合
※上記はすべて税込
沖縄電力
沖縄電力の燃料費等調整単価と平均モデルの影響額は、以下の通りです。
燃料費等調整単価
電圧 | 2024年7月分 | 2024年8月分 |
---|---|---|
低圧 | -10円43銭 | -10円58銭 |
高圧 | -10円05銭 | -10円19銭 |
特別高圧 | – 9円82銭 | -9円95銭 |
※上記はすべて税込
平均モデルの影響額
使用月 | 電気料金 |
---|---|
2024年7月分 | 9,663円 |
2024年8月分 | 9,625円 |
※使用電力量260kWh/月の場合
※上記はすべて税込
電気代を抑えるには節電の意識が大切

電気代を節約するには、以下のような方法を取り入れると効果的です。
- 省エネ性能の高い家電に買い替える
- 使わない家電はコンセントから抜く
- 家電はこまめにお手入れをする
- 電気代の安い時間帯を活用する
- 可能な限り家族で過ごす時間を合わせる
詳しい節電方法については、以下の記事で解説しています。こちらもあわせてお読みください。
【あわせて読みたい】電気代の節約方法20選!裏技やオール電化の節約方法も紹介
電気代値上げについて知って節電に取り組もう
電気代の値上げは、基本料金・電気料金単価や燃料費調整額、再エネ賦課金の高騰が原因です。ほかにも、国際情勢によるエネルギー価格の高騰が影響するケースもあります。
電気代を抑えるには、日頃から節電の意識を持つことが重要です。この記事で紹介した方法をおこなうことで、節電につなげられるでしょう。ぜひ積極的に取り入れてみてください。
どの電力会社と契約するかによって、電気代は変動します。電力会社の切り替えを検討しているなら、CDエナジーがおすすめです。CDエナジーでは、ライフスタイルに合わせた豊富なプランをご用意しています。4人暮らし以上向けの「ファミリーでんき」や オール電化住宅向けの「スマートでんき」など、電気使用量に合わせて選択可能です。ぜひ一度、CDエナジーのプランをご確認ください。
CDエナジーなら、生活スタイルに合わせて電気料金プランを選べる!
CDエナジーでは、関東エリアのご家庭向けに豊富な電気料金プランをご提供しています。CDエナジーに切り替えて最適なプランを選択すると、月々の電気料金がお得に!さらに、電気料金の支払いに使えるポイントが貯まるほか、ガスとセットで契約すると割引が適用されます。「どのプランを選べばいいの?」とお悩みの方は、以下の図をご覧ください!

※おトク額は、各世帯別のモデル使用量(契約容量40A)をもとに東京電力エナジーパートナー「従量電灯B」の適用単価とCDエナジー「シングルでんき」「ベーシックガス」「ファミリーでんき」の料金を比較し算定しています。
※消費税相当額を含み、燃料費調整額および再生可能エネルギー発電促進賦課金を含まず、ガスセット割を適用した金額の比較。年間おトク額は電気・ガスそれぞれを100円未満で切り捨てた額を合計しています。
※実際は電気代には毎月燃料費調整額を加減算。使用状況によりお得額は変動。
※1 ポイント還元にはCDエナジーの家庭向けWEB会員サービス「カテエネ」に会員登録し、電気の契約情報を登録する必要あり。還元されるポイントは「カテエネポイント」。ポイントの対象となる料金は、再生可能エネルギー発電促進賦課金を除く。
※CDエナジーの電気料金は、燃料費調整単価に上限なし。一方で、東電EP「従量電灯B」には燃料費調整単価に上限があるため、燃料価格の高騰により上限を超えた場合、燃料費調整額により、CDエナジーの電気が割高になる場合があります。
\ お申し込みはこちらから! /

※この記事の内容は公開日時点の情報です。最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。