「感震ブレーカーの価格相場はどのくらい?」
「そもそも感震ブレーカーって何?」
「感震ブレーカーの注意点なども教えてほしい」
感震ブレーカーの導入をお考えの方の中で、このようなお悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。
感震ブレーカーの価格は種類によって異なります。それぞれで特徴や電気工事の有無も異なるため、情報を把握した上で自分に合った感震ブレーカーを導入することが大切です。
この記事では、感震ブレーカーの価格相場について詳しく解説します。ほかにも、種類ごとの感震ブレーカーの特徴や注意点などについても触れています。
この記事を読むことで、種類別の感震ブレーカーの特徴や価格相場を把握しつつ、より自分に合った感震ブレーカーを選びやすくなるため、ぜひ最後までご覧ください。
感震ブレーカーとは
感震ブレーカーとは、地震による大きな揺れを検知し、自宅内に設置されているブレーカーを自動で遮断してくれる装置のことです。地震に伴って起こりうる通電火災(電子機器や白熱灯などからの出火やショート)を含めた電気火災防止の目的で使用されます。
地震後に生じた実例として、以下をご覧ください。
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出典:愛知県|地震による電気火災を防ぐため、感震ブレーカーをつけましょう
感震ブレーカーを設置することで、大きな地震が発生した直後にブレーカーを落とせるため、通電火災などの二次災害をより防ぎやすくなります。自分や周囲の人間、自宅の安全を守る上で非常に有効といえるでしょう。
【あわせて読みたい】感震ブレーカーとは?必要性やデメリットについてもあわせて解説
感震ブレーカーの必要性
中には、感震ブレーカーが本当に必要なのか疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
2024年4月現在、感震ブレーカーの取りつけは義務づけられていないものの、導入するメリットは大いにあります。大規模な地震によって発生した火災の多くは、電気火災が原因であるためです。
日本で発生した大きな地震と電気関連の火災の関係性として、以下の表をご覧ください。
地震の事例 | 電気火災との関連 |
---|---|
阪神淡路大震災 | 1995年1月17日に発生した地震。地震直後だけでなく、地震から数時間後も電気関連の火災が多く生じており、電気火災が注目されるきっかけとなった。 |
東日本大震災 | 2011年3月11日に発生した地震。震災時の火災の原因は、約半数が電気関連によるものだったと報告されている。 |
能登半島地震 | 2024年1月1日に発生した地震。屋内配線が地震の影響で傷つき、電気火災につながった恐れがあると示唆されている。 |
これまでに発生した大きな地震と電気火災には、見過ごせない関連性があることがわかります。地震発生後に電気関連の火災が何件も見受けられているため、感震ブレーカーを取りつけて被害を最小限に防ぐことが大切といえるでしょう。
感震ブレーカーは後付けできるタイプがある
地震に備えて感震ブレーカーを取りつけようと思っても、後付けできるのか気になる方もいるのではないでしょうか。感震ブレーカーの種類によっては、後付けでも問題なく設定できます。
ただし、種類によって電気工事の有無や価格相場が異なります。詳しくは後述しますので、ぜひ感震ブレーカー選びの参考にしてみてください。
感震ブレーカーの種類と価格相場

感震ブレーカーにはさまざまな種類があり、それぞれで特徴や価格の相場が異なります。以下の表は、種類ごとに違いをまとめたものです。
種類 | 分電盤タイプ | 感震リレータイプ | コンセントタイプ | 簡易タイプ |
---|---|---|---|---|
特徴 | 分電盤に設置するタイプ | 分電盤タイプの感震ブレーカーの外付けタイプ | 内蔵されたセンサーが地震を検知し、電気を遮断するタイプ | 地震によっておもりが落下したり、振り子が作動したりすることでブレーカーを落とすタイプ コンセントに差し込むものも一部存在 |
価格相場 | 約5~8万円 | 約2~4万円 | 約5,000~2万円 | 約3,000~2万円 |
電気工事 | 必要 | 必要 | 必要・不要の両タイプあり | 不要 |
表をみると、それぞれで特徴や価格相場が異なることがわかります。ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットなどを詳しく見ていきましょう。
分電盤タイプ
分電盤タイプの感震ブレーカーは、電力会社から供給される電気を各部屋に配電する役割を持つ分電盤に内蔵・後付けされているものです。価格は、約5~8万円が相場となります。
メリット | デメリット |
---|---|
作動の信頼性が高い 遮断前警報機能がある 屋内配線、機器コード、機器の火災を防げる ユーザーによる復電が簡単である | 費用が高い 防犯、避難用照明などの電源は別に必要である 3分の遮断猶予があるため、地震初期の発火防止に関して限定的な可能性がある |
また、分電盤タイプはさらに「内蔵型」と「後付け型」の2種類に分類されます。それぞれの特徴について詳しく解説します。
内蔵型
内蔵型の感震ブレーカーは、分電盤にセンサーが内蔵されているのが特徴です。取りつけの際に電気工事を伴います。
後付け型
後付け型の感震ブレーカーは、分電盤に感震機能を外付けするのが特徴です。漏電ブレーカーが設置されている場合にのみ設置でき、内蔵型と同様に電気工事を伴います。
コンセントタイプ
コンセントタイプの感震ブレーカーは、内蔵されたセンサーが地震を検知し、設置したコンセントからの電力供給を遮断します。価格は、約5,000〜2万円が相場となります。
メリット | デメリット |
---|---|
作動の信頼性が高い コンセントごとに通電を遮断できる 機器コードや機器の火災防止が可能である ユーザーによる復電が簡単である | 屋内配線火災に対する効果は期待できない 設置の台数が増えるとコストが高くなる 電気工事を伴う場合がある |
コンセントタイプも分電盤タイプと同様のメリットがありますが、特定のコンセントに設置する点が異なります。限られた場所のみ電力供給を遮断するため、設置していない場所の火災防止は期待できないことがデメリットです。また、電気工事が必要なものと不要なものにわかれているため、設置前に電気工事を伴うのかチェックしてみることが大切です。
【あわせて読みたい】コンセントタイプの感震ブレーカーとは?仕組みや取付け方法も解説
簡易タイプ
簡易タイプの感震ブレーカーは、ブレーカーに直接取りつけるのが特徴です。価格は、約3,000~2万円が相場となります。
メリット | デメリット |
---|---|
安く設置できる 電気工事が不要である ユーザーによる復電が簡単である | 誤作動の恐れがある 揺れと同時に電気が遮断される 防犯、避難用照明などの電源は別に必要である |
簡易タイプの感震ブレーカーは、動作方法(遮断方法)によって、「バネ式」「電池式」「おもり玉式」の3つに分類されます。それぞれの特徴に関して、以下の表をチェックしてみてください。
簡易タイプの種類 | 遮断方法(動作方法) |
---|---|
バネ式 | センサーが地震の揺れを感知してバネが作動しブレーカーを遮断する |
電池式 | センサーが地震の揺れを感知して接続するマイコンに信号を送信して作動する |
おもり玉式 | 一定の震度によっておもり玉が落下してブレーカーを遮断する |
なお、簡易タイプにはコンセントに差し込むものも一部存在します。
感震ブレーカーの注意点・デメリット

感震ブレーカーを設置することでのメリットは大きいですが、以下の点には注意が必要です。
ここでは、感震ブレーカーの注意点・デメリットについて詳しく解説します。
1. 電気工事の有無が種類ごとに異なる
感震ブレーカーは、種類によって電気工事の有無が異なります。設置を考えているタイプが電気工事を伴うのかどうかを確認することが大切です。
以下の表は、電気工事の有無を種類ごとにまとめたものです。
感震ブレーカーの種類 | 電気工事の必要性 |
---|---|
分電盤タイプ | 必要 |
感震リレータイプ | 必要 |
コンセントタイプ | 必要・不要の両タイプあり |
簡易タイプ | 不要 |
表をみると、それぞれで電気工事の有無が異なることがわかります。感震ブレーカーの設置前に一度、電気工事の有無をチェックしてみてください。
2. 停電に対する備えが必要である
感震ブレーカーの設置によって地震による停電後の通電火災のリスクは防げます。ただし、避難時などに安全を確保するためには停電そのものに対する備えが必要となります。
地震時の停電の備えとして、以下を意識してみましょう。
- 懐中電灯や停電時に作動する足元灯などで照明を確保する
- 情報を入手する方法として、テレビ以外にもラジオを常備する
- 停電時に対処できるよう、モバイルバッテリーや発電グッズなどを備えておく
懐中電灯は、スマートフォンの懐中電灯機能でも補えます。スマートフォンは情報収集や安否確認にも役立つため、充電切れを起こさないようモバイルバッテリーなども備えておくとよいでしょう。
感震ブレーカーの設置に加えて停電への備えも万全にすることで、地震発生時の安全確保に役立ちます。照明器具やラジオなどの情報収集器具を用意して、非常時に備えておきましょう。
3. 感震ブレーカーの誤作動などに注意が必要
感震ブレーカーの種類によっては、地震が発生していないにもかかわらず、誤作動(ブレーカーが突然落ちるなど)が生じる可能性があります。
内閣府が令和元年9月に公表している「感震ブレーカーに関する意識と普及状況に関する調査 調査結果」によると、感震ブレーカーの購入・設置後に「地震が発生していないにもかかわらず誤作動し、困惑した」と回答している人が約1%います。
誤作動が起こりうる可能性は低いとはいえますが、ゼロではない点に注意しておきましょう。
感震ブレーカーに補助金はある?
感震ブレーカー支援制度の一環として補助金制度が適用される場合があります。お住まいの地域によって補助金制度の有無や適用条件が異なるため、自治体の公式サイトで確認してみることが大切です。
補助金制度が適用される場合は、感震ブレーカーの設置費用を抑えるためにもぜひ活用してみてください。
これから感震ブレーカーを取り付けるなら震太郎がおすすめ
価格相場を踏まえた上で、これからどの感震ブレーカーを設置しようかお悩みの方は、CDエナジーが提供する「震太郎」がおすすめです。CDエナジーは、中部電力ミライズと大阪ガスの共同出資によって設立した会社です。電力やガスだけでなく、感震ブレーカーや火災警報器など、日々の生活をより安心・安全に過ごしていただくためのサービスも提供しています。
ここでは、震太郎の月額料金や特徴、機能についてご紹介します。
震太郎の月額料金・特徴
以下の表は、震太郎の月額料金・特徴をまとめたものです。
項目 | 詳細 |
---|---|
感震ブレーカー | 震太郎 |
仕組み | 震度5強以上の地震を感知したら主幹ブレーカーを落とし、通電火災の原因となる復電時のショートを防止する |
月額料金 | 330円(税込) |
設置工事 | 不要 |
支払方法 | CDエナジーとガスをご契約の方:手続き不要 電気のみ契約または契約がない方:口座振替または払込票払い |
震太郎の4つの機能
震太郎にある機能は、主に以下の4つです。
それぞれの機能について詳しく見ていきましょう。
機能1. 地震検知時のブレーカー遮断機能
震太郎は地震を検知すると3分間、警報が鳴り続けます。その後、主幹ブレーカーを遮断することで地震による電気火災を防止できる仕組みです。
主幹ブレーカーを落としたくない場合、3分以内にリセットボタンを押すことで遮断を解除停止できます。
機能2. 地震波感知記憶機能(二次火災防止)
震太郎には、地震波検知後の警報中の3分以内に停電が発生した場合、復電直後に主幹ブレーカーを即時遮断する地震波感知記憶機能もあります。
遮断された主幹ブレーカーは、安全確認後に再度立ち上げることで問題なく電気を使えます。
機能3. 停電補償機能(二次火災防止)
震太郎には、停電後8秒以内に地震波を検知した場合、復電直後に主幹ブレーカーを即時遮断する機能があるのも特徴です。室内の散乱状況に関係なく、通電火災を防止できます。
避難・外出していても感震ブレーカーは作動するため、地震によって生じる火災からご自宅を守ります。
機能4. 家屋倒壊感知機能
家屋の倒壊による電気配線のダメージも火災の原因となり得ます。震太郎には、家屋の急激な傾きや倒壊を感知して、主幹ブレーカーを遮断する家屋倒壊感知機能も搭載されています。
遮断された主幹ブレーカーは、安全確認後に再度ONにすれば問題なく電気を使えます。
自分に合った感震ブレーカーを設置して地震に備えよう
この記事では、感震ブレーカーの価格相場について詳しく解説しました。感震ブレーカーの価格は種類によって異なるため、自分が取りつけを考えている種類の費用をチェックしてみることが大切です。
感震ブレーカーには、分電盤タイプ・コンセントタイプ・簡易タイプなどの種類があります。それぞれでメリット・デメリットや電気工事の有無も異なるため、事前に確認してみるとよいでしょう。
CDエナジーでは、簡易タイプの感震ブレーカーである「震太郎」を提供しています。工事不要で取りつけが可能で、なおかつ月額330円で利用できます。ぜひ、この機会に感震ブレーカーの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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