「通電火災防止装置には何があるの?」
「通電火災の原因や対策方法を知りたい」
「感震ブレーカー以外で意識することがあったら教えてほしい」
この記事を読んでいる方の中には、上記のようなお悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。主な通電火災防止装置は感震ブレーカーですが、スイッチ断ボールをはじめ、さまざまな製品・種類のものがあります。種類ごとの違いや費用などを踏まえ、自分に適したものを設置することが大切です。
この記事では、通電火災防止装置について解説していきます。ほかにも、通電火災の原因や必要な対策について触れていきます。この記事を読むことで、通電火災への理解を深めつつ、自分に適した通電火災防止装置を導入しやすくなるでしょう。ぜひ参考にしてください。
通電火災防止装置には何がある?
通電火災防止装置は、主に以下の2つです。
それぞれの特徴について詳しく解説します。
1. スイッチ断ボール
スイッチ断ボールは、消防防災製品等推奨品にも選ばれているブレーカー遮断装置です。地震によって大きな揺れが生じると、以下の仕組みでブレーカーを遮断します。
- 地震の揺れで重りのボールが台から落ちる
- 落下するボールの勢いでブレーカーを遮断する
スイッチ断ボールは、後述する感震ブレーカーの簡易タイプに該当する製品です。比較的安価で、工具などを使わずに簡単に設置できます。工事を必要とせず、通電火災防止装置を取り付けたい方におすすめといえるでしょう。
2. 感震ブレーカー
感震ブレーカーは、内蔵されたセンサーが地震を検知してブレーカーなどを遮断し、回路や電気機器を保護するブレーカーのことです。以下の表の通り、さまざまなタイプのものがあります。
種類 | コンセントタイプ | 分電盤タイプ | 感震リレータイプ | 簡易タイプ |
---|---|---|---|---|
特徴 | 内蔵されたセンサーが地震を検知し、電気を遮断するタイプ | 分電盤に設置するタイプ | 分電盤タイプの感震ブレーカーの外付けタイプ | 地震によっておもりが落下したり、振り子が作動したりすることでブレーカーを落とすタイプ ※コンセントに差し込むものも一部存在 |
価格 | 約5,000~2万円 | 約5~8万円 | 約2~4万円 | 約3,000~2万円 |
電気工事 | 必要・不要の両タイプあり | 必要 | 必要 | 不要 |
メリット | 作動の信頼性が高い コンセント毎に通電を遮断できる 機器コードや機器の火災防止が可能である ユーザーによる復電が簡単である | 作動の信頼性が高い 遮断前警報機能がある 屋内配線、機器コード、機器の火災の防止が可能である ユーザーによる復電が簡単である | 分電盤(配電盤)ごと交換するより安い 作動の信頼性が高い 遮断前警報機能がある ユーザーによる復電が簡単である | 安く設置できる 電気工事が不要である ユーザーによる復電が簡単である |
デメリット | 屋内配線火災に対する効果は期待できない 設置の台数が増えるとコストが高くなる | 設置費用が高い 防犯、避難用照明などの電源は別に必要である 3分の遮断猶予があるため、地震初期の発火防止に関して限定的な可能性がある | 設置費用自体は高い 漏電遮断器が設置されていなければいけない 3分の遮断猶予があるため、地震初期の発火防止に関して限定的な可能性がある | 誤作動の恐れがある 揺れと同時に電気が遮断される 防犯、避難用照明などの電源は別に必要である |
感震ブレーカーの種類ごとに電気工事の有無や設置価格にも違いがあることがわかります。それぞれの感震ブレーカーの特徴を把握し、自宅に適したものを設置することが大切です。
CDエナジーでも感震ブレーカー「震太郎」を提供しています。工事不要で取り付け可能で、なおかつ月額330円で利用できますので、ぜひ導入をご検討ください。
通電火災ってそもそも何?

通電火災とは、地震・台風などの自然災害が影響し、停電から電気が復旧した際に生じる発火・火災のことです。過去の事例では、阪神淡路大震災・東日本大震災によって通電火災による二次災害が頻発したとされています。
通電火災を防止するには、どのようにして火災が生じるのか原因を把握した上で対策することが大切です。ここからは、通電火災が発生する原因や必要な対策を詳しく解説します。
通電火災が発生する原因
通電火災が発生する原因は、地震発生時・風水害発生時で異なります。以下の表は、それぞれの原因についてまとめたものです。
地震発生時 | 損傷した配線に再通電して発熱発火する・転倒したヒーターに可燃物が接触した状態で再通電し着火する 再通電時に発生した電気的火花が漏れ出たガスに引火して爆発する |
風水害発生時 | 浸水や雨漏りによって電化製品の基板が破損し再通電でショートする コンセントに水分が付着し再通電時のトラッキングによって発火する |
地震による大きな揺れで配線が損傷したり、ヒーターが転倒したりすると、通電が再開した際に通電火災が生じるケースがあります。風水害時では、浸水や雨漏りで電化製品の基盤破損が起こり、通電再開時にショートが起こることで通電火災につながります。
通電火災防止に向けて必要な対策
通電火災を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。以下の表は、停電発生時・通電再開時に分けて通電火災の対策をまとめたものです。
停電発生時 | 電気機器のスイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く 自宅から離れる際はブレーカーを落とす |
通電再開時 | 電化製品を使用する前に製品が破損していないか、配線が損傷していないか、燃えやすいものが近くにないか確認した上で使用する 煙などの異常を発見した際はすぐにブレーカーを落として消防機関に連絡する |
停電が発生した際は、発火を防ぐために電気機器の電源を切って電源プラグをコンセントから抜きましょう。避難のために自宅を離れる場合、ブレーカーを落としておくことが大切です。
通電が再開した際は、電化製品・電化製品周囲の安全を確認をした上で使用しましょう。異常を発見した際は、すぐにブレーカーを落として消防機関に連絡してください。
感震ブレーカー以外の通電火災対策

感震ブレーカーの設置以外でも通電火災を対策できます。具体的な対策は、以下の通りです。
上記の対策をとれば感震ブレーカーを設置しなくてもよいというわけではありません。感震ブレーカーを設置した上で通電火災の対策も実践すると、より防ぎやすくなります。
それぞれの対策方法について詳しくみていきましょう。
対策1. 安全装置が付いた暖房器具を使う
安全装置が搭載された暖房器具を使用すると、通電火災のリスクを減らせます。地震などで大きな揺れが生じた場合に、安全装置が働いて電源が遮断されるためです。
安全装置には、転倒時に電源を遮断する電源遮断装置、温度過昇防止装置やタイマー式の切り忘れ防止装置などがあります。火災対策に限らず日常で使用する場合でも、子どもやお年寄りの方が安心して使用できる工夫がされています。
対策2. 家具の転倒防止対策をおこなう
家具の転倒防止対策をおこなうことも通電火災の防止に役立ちます。転倒・落下・移動防止用の器具には以下のようなものがあります。
器具 | 詳細 |
---|---|
L型金具(下向き取り付け) | 家具と壁を木ネジ、ボルトで固定する金具。スライド式、上向き、下向き取り付け式がある。下向き取り付けの強度が1番高い。 |
ポール式器具(突っ張り棒) | ネジ止めせず、家具と天井の隙間に設置する突っ張り棒。粘着マットやストッパーとの組み合わせで強度が高くなる。 |
粘着シート(マット式) | 家具の底面と床面を接着させる粘着性・ゲル状のシート。 |
着脱式移動防止ベルト | 壁とキャスター付き家具をつなげて、移動を防止するためのベルト。 |
チェーン | つり下げ式照明器具に結んで使用するチェーンやワイヤー。 |
ストッパー式 | 家具の前下部に挟み込んで、家具を壁際に傾斜させるくさび。 |
キャスター下皿 | キャスターの下に置き、家具の移動を防止する。 |
ガラス飛散防止フィルム | 割れた際の破片飛散を防ぐため、ガラス製の扉や窓に貼るフィルム。 |
上記の器具を使用することで転倒防止対策がおこなえます。たとえば、家具類をL字型金具で壁に固定したり、テーブル・椅子に滑り止めを付けたりなどです。
ご家庭にある家具に対して必要な転倒防止器具を使って、非常時の転倒を防ぎましょう。
感震ブレーカーを取り付けるなら震太郎がおすすめ
これから感震ブレーカーの設置をお考えの方は、CDエナジーが提供する「震太郎」がおすすめです。CDエナジーは、大阪ガス・中部電力ミライズがタッグを組んで設立した会社です。電気・ガスのほかに、感震ブレーカー・火災警報器など日々の安全を守るためのサービスも提供しています。
ここでは、震太郎の月額料金や特徴、機能についてご紹介します。
震太郎の月額料金・特徴
以下の表は、震太郎の月額料金・特徴をまとめたものです。
項目 | 詳細 |
---|---|
商品名 | 震太郎 |
仕組み | 震度5強以上の地震を感知したら主幹ブレーカーを落とし、通電火災の原因となる復電時のショートを防止する。 |
月額料金 | 330円(税込) |
設置工事 | 不要 |
支払方法 | CDエナジーのガスご契約の方:手続き不要(ガス料金と合わせて支払い) 電気のみ契約または契約がない方:口座振替または払込票払い |
震太郎の4つの機能
震太郎の機能は、以下の4つです。
それぞれの機能について詳しく解説します。
機能1. 地震検知時のブレーカー遮断機能
震太郎は、地震を検知すると3分間警報が鳴り続けます。その後、主幹ブレーカーを遮断し、地震による電気火災を防止できる仕組みです。
主幹ブレーカーを落としたくない場合は、3分以内にリセットボタンを押すことで遮断を解除・停止できます。
機能2. 地震波感知記憶機能(二次火災防止)
震太郎には、地震波検知後の警報中の3分以内に停電が発生した場合、復電直後に主幹ブレーカーを即時遮断する機能もあります。
遮断された主幹ブレーカーは、安全確認後に再度立ち上げることで、これまで通り電気を使えます。
機能3. 停電補償機能(二次火災防止)
震太郎には、停電後8秒以内に地震波を検知した場合、復電直後に主幹ブレーカーを即時遮断する機能もあります。
在宅・不在に関係なく作動するため、避難・外出先で地震が発生した場合でも、電気火災からご自宅を守ります。
機能4. 家屋倒壊感知機能
家屋の倒壊による電気配線の損傷も、電気火災の原因の1つです。震太郎には、家屋の急な傾きや倒壊を感知して、主幹ブレーカーを遮断する機能も搭載されています。
遮断された主幹ブレーカーは、安全確認後に再度立ち上げることで問題なく電気を使えます。
通電火災を防ぐために感震ブレーカーを取り付けよう
通電火災を防ぐために感震ブレーカーの取り付けがおすすめです。感震ブレーカーには、コンセントタイプ・分電盤タイプ・感震リレータイプ・簡易タイプがあるため、違いを把握した上で自分に適したものを導入してください。
感震ブレーカー以外でも安全装置付きの暖房器具の使用、家具の転倒防止対策をおこなうことで通電火災のリスクを減らせます。感震ブレーカーの導入と合わせて意識してみましょう。
CDエナジーが提供する感震ブレーカー「震太郎」は、工事不要で取り付け可能で、なおかつ月額330円で利用できます。ぜひ、この機会に感震ブレーカーの導入をご検討ください。
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