クーラー(エアコン)の電気代、つけっぱなしだと高い?節約術も解説

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クーラー(エアコン)の電気代、1日つけっぱなしだと高い?節約術も解説

「クーラーの電気代が知りたい!」
「夏の電気代が高いのはエアコンのせい…?」
「エアコンを1日つけっぱなしにした場合の電気代は?」

近年、夏は30℃を超える猛暑日が当たり前となっています。そんな暑い季節を乗り切るために必須となるのがクーラー(エアコン)ですが、電気代が気になってしまうという方もいるのではないでしょうか。

クーラー(エアコン)の電気代は、たとえば15~23畳用のエアコンの場合、1時間あたり約58.6円です。長時間使うと電気代は高くなりますが、つけっぱなしのほうが節約できる場合もあります。

ちなみに、クーラーとは冷房機能のみを備えた装置のことです。エアコンは冷房機能に加えて、暖房機能も備わった装置になります。

この記事では、エアコンの冷房機能(クーラー)の電気代と節約術について紹介します。クーラーの使い方を工夫して、上手に節約しながら暑い季節を乗り切っていきましょう。

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目次

クーラーとエアコンの違い

クーラーとエアコンは同じものと思われている方もいるかもしれませんが、両者には以下の違いがあります。

クーラー(cooler)エアコン(​​air conditioner)
​​冷房機能のみ備えた装置のこと冷房機能に加え、暖房機能を備えた装置のこと

なぜこのような呼び名の違いがあるのかは、家電の歴史が影響しています。冷房機能、暖房機能の両方を兼ね備えたエアコンは1960年(昭和35年)に初めて日本で発売されました。それ以前は、冷却機能のみを備えたクーラーが主流であったことなどから、クーラーとエアコンという2つの呼び名が存在しているのと言われています。

クーラー(冷房)の1時間あたりの電気代

エアコン

まずは、クーラー(冷房)の電気代について紹介します。電気代の計算方法も説明しますので、ご家庭でお使いのエアコンの情報をあてはめて計算してみてください。

なお、電気代の算出にあたっては、消費電力は公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価の31円/kWh(税込)を用いて、コツコツCD編集部が独自に調査をおこなったデータを使用しています。

1時間あたりの電気代

たとえば、15 ~ 23畳用のエアコンの場合、クーラーの消費電力は平均1,891W(※)です。電気料金単価を31円/kWhとすると、1時間あたりの電気代は約58.6円となります。

※出典:経済産業省資源エネルギー庁|省エネ性能カタログ2022年版

電気代は、以下の計算式で算出できます。

1時間あたりの電気代=消費電力(W) ÷ 1,000 × 電気料金単価(円/kWh)

電気料金単価は電力会社や契約している電気料金プランによって異なります。この記事では、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として定めた31円/kWh(2022年7月改定)を使用しています。

消費電力は、お使いのエアコン本体や取扱説明書、カタログなどに記載されています。また、おおまかな消費電力ごとの電気代を以下の表に示しています。計算するのが大変だという方は、ご家庭のエアコンの消費電力に近いものを探してみてください。

消費電力1時間あたりの電気代
500W15.5円
1,000W31.0円
1,500W46.5円
2,000W62.0円

なお、これらの値や金額はあくまでも目安です。クーラーは使う際の環境や設定などによって1時間あたりの電気代が左右されます。

クーラーの電気代は運転中常に同じわけではない

前項で1時間あたりの電気代を紹介しましたが、クーラーは常に同じ消費電力で運転しているわけではありません。クーラーはスイッチをONにしてから室温が設定温度に到達するまでの間に1番電力を消費します。そして、室温が安定した後は運転状況によって消費電力が変化します。

そこで、コツコツCD編集部では、15~23畳用のエアコンでクーラーを使ったときの消費電力の最小値と最大値を独自に調査してみました。複数の製品を調査した結果、消費電力の最小値は135W程度、最大値は2,155W程度であることが分かりました。

この結果をもとに、クーラーの消費電力(使用状況)別の1時間あたりの電気代を算出すると、以下のようになります。

消費電力1時間あたりの電気代
最大(2,155W)66.8円
平均(1,891W)58.6円
最小(135W)4.2円

クーラーは立ち上がりの際に多くの電力を消費します。室温が設定温度になるまでの間は、最大の消費電力である2,155W程度を消費すると考えられます。そのため、スイッチをONにした直後は、1時間あたり66.8円程度の電気代がかかることになるでしょう。

そして、室温が安定してきたら消費電力も小さくなると想定されます。

クーラー(冷房)をつけっぱなしにした場合の電気代

ここでは、クーラー(冷房)をつけっぱなしにした場合の電気代について紹介します。前述したように、クーラーの消費電力は環境や設定温度によって異なります。また、この記事で電気代の算出に使用した消費電力などのデータは、コツコツCD編集部が独自に調査したものです。そのため、あくまでも目安として参考にしてください。

1日つけっぱなしにした場合の電気代

まずは、1時間あたりのデータをもとに、つけっぱなしにした場合の電気代の目安を8時間と24時間の2つのパターンで算出します。結果は以下の通りです。

消費電力電気代(8時間)電気代(24時間)
最大(2,155W)534.4円1,603円
平均(1,891W)469.0円1,407円
最小(135W)33.5円100.4円

クーラーは立ち上がりの際に多くの電力を消費しますが、つけっぱなしにして室温が安定してくると消費電力は小さくなります。つけっぱなしにした場合の1日あたりの電気代は、平均〜最小の間の金額になると考えられます。

1カ月つけっぱなしにした場合の電気代

続いて、1日24時間クーラーをつけっぱなしにし、それを1カ月間(30日)続けた場合の電気代の目安を算出します。結果は以下の通りです。

消費電力電気代
最大(2,155W)48,100円
平均(1,891W)42,207円
最小(135W)3,013円

1カ月間つけっぱなしにした場合の電気代も、平均〜最小の間の金額になると考えられます。

算出結果を見て「クーラーをつけっぱなしにしたら電気代が高くなる」と思う方もいるかもしれません。ただ、例外はありますが、クーラーはこまめにつけたり消したりするよりも、30分程度の外出であればつけっぱなしにしたほうが電気代は安くすむことがあります。

クーラーの電気代の節約術は後ほど紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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クーラー(冷房)と除湿の違い

エアコンの除湿もクーラー(冷房)と同じように部屋を涼しくする効果がありますが、目的や機能が違います。クーラーは部屋の空気の温度を下げることを目的としており、除湿は部屋の空気の湿度を下げることを目的としています。

クーラーの仕組み

クーラーは、暑い部屋から空気の熱を追い出し、冷たい空気を部屋の中に送ることで部屋全体を涼しくしています。クーラーは、部屋の温度を下げることを目的とした機能になります。

除湿の仕組み

除湿は、部屋の空気に含まれる水分を追い出すことで、ジメジメした空気をサラサラにしてくれます。除湿は部屋の湿度を下げることを目的とした機能です。同じ室温でも、部屋の湿度が下がると涼しく感じられるようになります。

こちらの記事では、クーラーと除湿の違いについてより詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

クーラー(冷房)を適切に使えば電気代も節約できる

クーラー(冷房)を適切に使うことによって、電気代の節約効果が期待できるうえに、CO2削減にも貢献できます。ここではクーラーの適切な使い方を具体的に解説します。

室温が28℃になるよう設定温度を調節する

環境省は、夏の室温の目安として28℃を推奨しています。しかし、クーラーの設定温度を28℃にしていても、必ずしも室温が28℃になるわけではありません。

室温は外気や部屋の環境に影響されやすいため、室温が28℃になるように設定温度を調節することをおすすめします。ただし、極端に設定温度を下げると消費電力が大きくなってしまうため、26℃〜28℃を目安に室温をみながら設定温度を調節するようにしましょう。

風量設定は自動にする

電気代の節約を考えるならば、クーラーの風量設定は「自動」がおすすめです。クーラーの風量設定には、強・弱・微風・自動などの種類があります。弱や微風運転のほうが電気代は安いだろうと思われる方もいるのではないでしょうか。ところが、弱や微風運転では室温が設定温度に達するまでに時間を要して、余計な電力を消費することになってしまいます。

あるいは、早く部屋を涼しくしたいからと電気代は気にせず最初から強運転にする方もいるのではないでしょうか。室温が設定温度に到達するまではそれでもよいかもしれません。ですが、室温が設定温度に到達したにもかかわらず強運転を続ければ、やはり余計な電力を消費することになります。

その点、自動運転であれば、室温が設定温度に到達するまでは強、設定温度に到達した後は微風に切り替えるなど、そのときの室温に応じて最も適切な風量に調節してくれます。クーラーがうまく風量を調節してくれるため、手動で操作する手間もなく消費電力が抑えられ、節約効果が期待できます。

短時間の外出時はクーラーのつけっぱなしがお得

つけっぱなしにするのか、こまめにスイッチを切るのか、どちらが電気代を抑えやすいかは、外出時間や外気温によって異なってきます。

クーラーはつけっぱなしにしたほうが電気代を抑えやすいと言われることがあります。クーラーをこまめに切ることで室温が上がると、再びスイッチを入れたときに室温を下げるために多くの電力を消費するからです。つけっぱなしにしたほうが電気代を抑えやすいのは以下のような場合です。

たとえば外出する場合、日中(9:00 ~ 18:00)は30分程度、夜(18:00以降)は15分程度であれば、クーラーはつけっぱなしにしたほうが電気代は抑えやすい(※)でしょう。外出時間がそれより長くなる場合は、つけっぱなしにせず一旦スイッチを切ったほうが電気代は抑えられる傾向にあります。

※参考:ダイキン工業株式会社|「つけっぱなしがお得”という説は本当なのかを検証せよ!」

ただし、外気温が36℃以上の場合は、30分程度の外出であってもクーラーはつけっぱなしにしたほうが電気代はお得になることが、パナソニックの調査(※)によって分かっています。

※出典:パナソニック|「つけっぱなし運転」はおトク?夏の「エアコン」節電ポイント

クーラーをつけっぱなしにするかどうかは、外出予定時間や外気温を考慮して判断しましょう。

クーラー(冷房)のおすすめ節約術7選

クーラー(冷房)を使うと電気代が高くなってしまうから心配と思われている方もいるでしょう。しかし、無理をしてクーラーを使わなかったり設定温度を高めにしていたりすると、熱中症のリスクも高くなります。ここでは、クーラーのおすすめの節約術を7つ紹介します。

  • サーキュレーターを併用する
  • 適切な設定温度、風量を守る
  • フィルターをこまめに掃除する
  • 室外機に直射日光があたらないようにする
  • 窓に断熱材を貼る
  • 古いエアコンの場合は買い替える
  • 電気料金プランを見直す

上手に節約して暑い夏を乗り切っていきましょう。それぞれ具体的に解説します。

サーキュレーターを併用する

サーキュレーター

クーラーから出てくる冷たい空気を、サーキュレーターを使って部屋全体に循環させると、効率よく部屋を冷やせます。クーラーだけで部屋を冷やそうとするよりも、電気代の節約効果が期待できます。

空気は冷たいと下へ、暖かいと上へ行こうとする性質を持っています。クーラーで冷やされた空気も同様で、床付近に溜まりやすく、部屋の中で温度のムラができてしまいます。

温度のムラができ、部屋がなかなか冷えないように感じて設定温度を下げてしまうと、その分余計な電力を消費することになります。

【合わせて読む】⇒サーキュレーターの電気代は?エアコンと併用すれば節約できる!

適切な設定温度、風量を守る

風量は自動に設定する

暑いからといって極端に設定温度を下げると、電気代が高くなる原因になってしまいます。環境省は、夏の最適な室温として28℃を推奨しています。ただし、必ずしも設定温度通りの室温になるとは限らないため、室温が28℃になるように、26~28℃を目安にしながら設定温度を調節するのがおすすめです。

また、電気代の節約におすすめの風量設定は「自動」です。弱のほうが電気代は安いのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、室温が設定温度に達するまでに時間を要し、かえって電気代が高くなりかねません。風量が「自動」であれば、そのときの室温や外気温などの状況に合わせてクーラーが風量を調節してくれるため、消費電力が抑えやすく節約効果が期待できます。

節約行動節約効果
外気温度31℃の時、エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を27℃から1℃上げた場合(使用時間:9時間/日)
年間で電気30.24kWhの省エネ、原油換算7.62L、CO2削減量14.8kg
940円の節約
※出典:経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト

フィルターをこまめに掃除する

エアコン(クーラー)掃除

エアコンのフィルターがホコリなどで目詰まりを起こすと、クーラーの効率が低下して余計な電力を消費してしまう可能性があります。メーカーの実験結果(※)によると、フィルターを掃除すると年間1万円以上の電気代を節約できることが分かっています。

※出典:パナソニック|「つけっぱなし運転」はおトク?夏の「エアコン」節電ポイント

フィルターに詰まったホコリはクーラーの効率を下げるだけでなく、カビの原因にもなるため、2週間に1回程度の掃除がおすすめです。お手入れ方法は、お使いのエアコンの取扱説明書を参考にしてください。

節約行動節約効果
フィルターが目詰りしているエアコン(2.2kW)とフィルターを清掃した場合の比較
年間で電気31.95kWhの省エネ、原油換算8.05L、CO2削減量15.6kg
990円の節約
※出典:経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト

室外機に直射日光があたらないようにする

室外機は、夏の室内の暑い空気を外に逃がす役割を持っています。そのため、室外機に直射日光があたり熱を持つと、室内の空気の熱をうまく外に逃がせなくなり、結果的に余計な電力を消費することになりかねません。

室外機専用のカバーやよしずなどを使って日陰を作り、室外機や周辺の温度が上がらないようにしましょう。ただし、空気の吹き出し口を塞ぐようなカバーをしてしまうとクーラーの効率が下がるため注意が必要です。

窓に断熱シートを貼る

断熱シート

窓に断熱シートを貼ることで夏の外気の影響を受けにくくなるため、クーラーの効率が上がります。断熱シートに限らず、カーテンやすだれなどを使って外の暑い空気や直射日光を遮断することも効果的です。ぜひホームセンターなどで探してみてください。

古いエアコンの場合は買い替える

10年以上前のエアコンを使用している場合は、買い替えることで電気代を節約できる可能性があります。なぜなら、エアコンの省エネ性能は年々向上しているからです。

今どきの省エネタイプのエアコンは10年前と比べると約17%の省エネになるといわれています。

エアコンの買い替えによる節約効果を知りたい方は、「しんきゅうさん」でシミュレーションをしてみましょう。「しんきゅうさん」は環境省が運営するウェブサイトで、「省エネ製品買換ナビゲーション」を利用すると簡単に買い替え前後の電気代を比較できます。

電気料金プランを見直す

エアコンの使い方を見直すだけでなく、電気料金プランを見直すことでも電気代を節約できる可能性があります。

2016年4月以降、電力の小売が全面自由化されたことで、家庭の電力をどの会社からでも購入できるようになりました。電力会社や電気料金プランを見直すことで、電気代が安くなる可能性もあります。電力会社によっては、無料で料金シミュレーションがおこなえますので、ぜひ一度チェックしてみてください。

CDエナジーなら、生活スタイルに合わせて電気料金プランを選べる!

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※お得額の算定条件について

※CDエナジーの電気料金は、燃料費調整単価に上限なし。一方で、東電EP「従量電灯B」には燃料費調整単価に上限があるため、燃料価格の高騰により上限を超えた場合、燃料費調整額により、CDエナジーの電気が割高になる場合があります。

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クーラー(冷房)の使い方を工夫して電気代を節約しよう

暑い季節を乗り切るために、エアコンのクーラー(エアコン)は欠かせないアイテム。電気代が高くなってしまうことが気になる方もいるでしょうが、熱中症のリスクもあるため無理は禁物です。クーラーは、風量の設定や定期的なフィルター掃除など、使い方を工夫することで電気代を抑えやすくなります。

クーラーを適切な設定で使用することでCO2排出削減にも貢献できます。環境保護も意識しながら上手に電気代を節約して、快適な夏を送りましょう。

※この記事の内容は公開日時点の情報です。最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。