「セントラルヒーティングって何?」
「どんな仕組みで暖かくなるの?」
「メリットやデメリットについても知っておきたい」
「セントラルヒーティング」という言葉は耳にしたことがあるものの、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。セントラルヒーティングとは、建物全体を1つの熱源で暖める暖房システムです。
この記事では、セントラルヒーティングについて解説します。ほかにも、気になる方も多い仕組みや電気代についても触れていきます。この記事を読むことでセントラルヒーティングについての理解が深まり、導入するかどうかの判断ができるようになるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
- セントラルヒーティングとは
- セントラルヒーティングの種類と仕組み
- 温水式セントラルヒーティング
- 温風式セントラルヒーティング
- セントラルヒーティングの電気代
- セントラルヒーティングのメリット4つ
- 1. 家全体をムラなく暖められる
- 2. 事故のリスクを避けられる
- 3. 空気の乾燥を抑えられる
- 4. 簡単にメンテナンスができる
- セントラルヒーティングのデメリット4つ
- 1. 初期費用が高い
- 2. ランニングコストが高い
- 3. すぐには暖まらない
- 4. 冷房機能がない
- セントラルヒーティングの電気代を節約する方法3つ
- 1. 24時間つけっぱなしにする
- 2. 温度設定と設置場所を工夫する
- 3. 一律料金のプランを選ぶ
- セントラルヒーティングに関するよくある質問
- セントラルヒーティングが日本で普及しない理由は?
- セントラルヒーティングは夏の間どうするの?
- 北海道ではいつからセントラルヒーティングをつける?
- セントラルヒーティングの仕組みを知って効果的に使おう
セントラルヒーティングとは

セントラルヒーティングとは、建物全体を1つの熱源で暖める暖房システムです。ボイラーなどの熱源装置を建物内の1カ所に設置し、そこで作られた熱を各部屋へ送ることで、家全体が均一に暖かくなります。
特に寒冷地では快適性と安全性の観点から導入が進んでおり、日本では北海道で普及しています。本州などの暖かい地域ではあまり馴染みがありませんが、寒暖差による「ヒートショック」を防ぐため、採用しているケースも多いです。
また、セントラルヒーティングを使用する際、基本的には24時間つけたままにして家全体を暖めます。オン・オフする場合の高い設定温度で部屋を暖めるときと比較して、低い設定温度で暖かい部屋を維持できます。頻繁にオン・オフを切り替えるよりも光熱費を抑え、省エネにもつながります。
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セントラルヒーティングの種類と仕組み

セントラルヒーティングは家全体に設置されたパネルヒーターを通じて熱を放出し、風を使わずに自然対流で室内を均一に暖めます。自然対流とは、暖まった空気が上昇し、冷たい空気が下降する性質を活かしたもので、家全体に空気の流れを作る仕組みです。
そのため、どの部屋にいても快適な温度が保たれます。送風がないためホコリが舞い上がらず、アレルギー体質の方にも優しい暖房方式です。
主な種類としては、「温水式」と「温風式」の2つがあります。ここからは、それぞれの仕組みについて解説します。
温水式セントラルヒーティング
温水式では、ボイラーなどの熱源装置で水を温め、その温水を循環パイプで各部屋に送ります。温水は温風よりも熱が逃げにくく、効率よく部屋を暖められます。
室内全体を安定して暖められることから、現在の主流は温水式です。
温風式セントラルヒーティング
温風式では、ボイラーやファンヒーターで暖められた空気を各部屋に送り込んで家全体を暖めます。
温風式は温水式に比べて、初期費用を抑えられるといったメリットがあります。その一方で、温風式は熱エネルギーが失われやすく、広い建物を均一に暖めるのには適していません。そのため、現代では温風式を採用している建物は少ないです。
セントラルヒーティングの電気代

セントラルヒーティングの電気代は、メーカーで公表されていないため正確に算出することが難しいです。そこで今回は、セントラルヒーティングが普及している北海道電力エリアのオール電化家庭をもとに、年間の電気代の目安をお伝えします。
北海道のオール電化の家庭では、年間の電気代がおよそ65万円です。一般的に電気代は季節によって変動がありますが、ひと月あたりの電気代はおよそ5.4万円です。
ただし、経済産業省によると、北海道や東北などの寒冷地ではオール電化住宅の冬の電気代が10万円を超えるケースもあります。セントラルヒーティングを導入すると快適に過ごせる半面、ある程度電気代がかかることも理解しておきましょう。
セントラルヒーティングのメリット4つ
セントラルヒーティングには、以下のように4つのメリットがあります。
ここからは、これらのメリットが具体的にどのような点で役立つのかを詳しく解説します。
1. 家全体をムラなく暖められる
セントラルヒーティングのメリットは、家全体をムラなく暖められることです。各部屋に設置されたパネルヒーターを24時間稼働させることで、どの部屋でも一定の暖かさが保たれるので急激な温度変化がありません。
こうしたメリットから、ヒートショックのリスク軽減にもつながります。ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく上下し、心臓や血管に負担がかかる現象です。
たとえば暖房の効いた部屋から寒い場所に移動した際に起こりやすく、温度差が10℃以上のある場所は危険だと言われています。そのため、温度差の少ない環境で健康リスクを軽減できるといった利点があります。
2. 事故のリスクを避けられる
火を使わずに温水や風を利用して室内を暖めるため、火事や一酸化炭素中毒のリスクがない点もメリットの1つです。石油ストーブやガス暖房のように火を使わないため、火災の心配がなく、家の中で安心して過ごせます。
また、パネルヒーターの表面温度はおよそ40〜70℃程度のため、大きな火傷につながりにくいこともメリットです。小さな子どもや高齢者がいる家庭においても安全だと言えるでしょう。
3. 空気の乾燥を抑えられる
メリットとして、室内の空気の乾燥を抑えられることが挙げられます。
セントラルヒーティングはエアコンやヒーターと異なり、風を利用した暖房ではありません。輻射熱や自然対流を利用して部屋を暖めます。そのため空気が乾燥しにくく、乾燥による喉の痛みや肌のトラブルを避けられます。
また、乾燥しないことでホコリやアレルギー物質、ウイルスが空気中に舞い上がることも少ないです。
4. 簡単にメンテナンスができる
セントラルヒーティングは、メンテナンスが非常に簡単です。主な作業はパネルヒーターのホコリを取る程度で、エアコンとは違いフィルターを掃除する手間はありません。
さらに、耐久性が高く、長期間使用できるのも特徴です。熱源とパネルヒーターが分かれているため、万が一故障しても故障箇所だけを修理すれば済みます。
セントラルヒーティングのデメリット4つ
セントラルヒーティングのデメリットは、以下の3つです。
デメリットについて理解することで、セントラルヒーティングの導入が自分に合っているかが判断できるでしょう。
ここからは、それぞれのデメリットについて解説します。
1. 初期費用が高い
最大のデメリットは、初期費用が高額であることです。
導入するには家全体に熱源を置き、各部屋にパネルヒーターを取りつける必要があります。エアコンやストーブのような簡単な設置とは異なり、大がかりな工事となるため、費用は100万円前後になることもあります。
また、工事が複雑で日数もかかるため、設置までに時間がかかる点も考慮しなければなりません。
ただし、セントラルヒーティングは耐久性が高く、長期間使用できるため、最終的にはコストパフォーマンスがよい場合もあります。
2. ランニングコストが高い
デメリットとして、ランニングコストの高さも挙げられます。建物全体を均一に暖める仕組みで使用しない部屋にも電力が必要となるため、余計な電気代がかかることが多いです。
また、基本的に24時間運転するため、途中で止めると冷えた水を再度温める際に消費電力が大きくなります。結果的に、暖房にかかる費用が高額になることがあります。
なお、気密性や断熱性能が高い家ではエネルギーの消費が抑えられるため、一概にランニングコストが高額になるとは言えません。新築やリフォーム時に断熱性能を向上させることで、効率的に暖房費を抑えることが可能です。
3. すぐには暖まらない
セントラルヒーティングは、スイッチを入れてからすぐに暖まるわけではありません。
風を使って即座に暖めるのではなく、輻射熱や自然対流で家全体を徐々に加温するため、暖まるまでに時間がかかります。そのため、エアコンやヒーターのような速暖効果は期待できません。
ただし、24時間稼働させることで、寒くなる前に部屋全体を暖かく保てます。寒さを感じる前に運転を開始し、低温で稼働させれば、室内が冷え切ることなく快適に過ごせます。
4. 冷房機能がない
セントラルヒーティングができるのは暖房に限られているのもデメリットです。
たとえば、エアコンであれば夏は冷房、冬は暖房というような使い分けが可能です。一方、セントラルヒーティングには冷房機能が備わっていないため、夏の暑い時期に冷房を使いたい場合は別で考える必要があります。
セントラルヒーティングの電気代を節約する方法3つ

セントラルヒーティングの電気代を節約するには、以下のような3つの方法があります。
セントラルヒーティングは、家全体を均一に暖めるのに効率的ですが、電気代が高くなりがちです。長時間稼働させる必要があるため、無駄なコストを抑える工夫が重要です。
そこで、上記の方法を取り入れることでランニングコストを抑えられます。ここからは、それぞれの方法について解説します。
1. 24時間つけっぱなしにする
セントラルヒーティングは、24時間つけっぱなしにしたほうが節約できます。電源を入れてから暖まるまでの時間が長いため、暖房が立ち上がる際に多くのエネルギーを消費してしまいます。その結果、こまめにオンオフを繰り返すと電気代がかえって高くなってしまうのです。
長時間の外出や数日間家を留守にする際も、セントラルヒーティングの場合はつけっぱなしにしておくほうがおすすめです。設定温度を低めにしておくことで、無駄な電力消費を抑えながら室内の暖かさをキープできます。
2. 温度設定と設置場所を工夫する
温度設定と設置場所を工夫することも、電気代の節約につながります。
温度の調整には、温水の温度を管理するボイラーと、室内の温度を管理するサーモバルブの2つの方法があります。ボイラーの場合は、設定温度を50〜60℃に保つとよいでしょう。サーモバルブの場合は、目盛りを中央に設定すると室温が20℃前後になり、快適な暖かさを保てます。
また、これからパネルヒーターを設置する場合は、冷気が入り込みやすい窓側に設置しましょう。足元が冷えにくくなるため、設定温度を低めにしても快適に感じやすくなります。
3. 一律料金のプランを選ぶ
セントラルヒーティングの電気代を抑えるには、一律料金のプランがおすすめです。
セントラルヒーティングは、必要なときのみ発熱する「非蓄熱式」の暖房機器に該当します。そのため、ピーク時間帯によって料金が変わるプランよりも、一律料金のプランのほうが安定してコストを抑えやすくなります。
セントラルヒーティングに関するよくある質問
セントラルヒーティングに関するよくある質問は、以下の通りです。
ここからは、それぞれの質問に回答していきます。
セントラルヒーティングが日本で普及しない理由は?
日本であまり普及しない理由は、日本の気候や住宅構造が影響しています。
高温多湿の日本では風通しを重視した建物が多く、気密性が低いことから暖気が逃げやすくなっています。そのため、家全体を暖めるセントラルヒーティングは効率が悪いと感じる人も少なくありません。
一方、北海道のように寒冷地では高気密・高断熱の住宅が増え、セントラルヒーティングとの相性がよいため普及が進んでいます。
セントラルヒーティングは夏の間どうするの?
基本的に夏の間はオフにしておくのが一般的です。夏の間にメンテナンスをおこない、冬に向けて効率よく稼働できるよう準備を整えます。
不凍液の交換やパイプ内の水抜きなどのメンテナンスを専門業者に依頼しておくと安心です。定期的なメンテナンスにより、設備の寿命が延びるほか、冬の寒い季節も快適に過ごせるでしょう。
北海道ではいつからセントラルヒーティングをつける?
北海道で使い始めるのは、一般的に10月半ばごろからです。特段時期の気温が低く、寒いと感じた日を目安に稼働を開始し、春までつけっぱなしにするのが一般的です。
ボイラー温度は50℃に設定し、各部屋のパネルを真ん中の目盛りに調整することで、室温が20℃程度に保たれ快適に過ごせます。
セントラルヒーティングの仕組みを知って効果的に使おう
セントラルヒーティングは建物全体を1つの熱源で暖める暖房システムのことで、日本では主に北海道で普及しています。
家全体がムラなく暖める以外に、火事や一酸化炭素中毒のリスクが低い点が魅力です。また、エアコンとは違いフィルターを掃除する手間がかからないため、メンテナンスが簡単です。
セントラルヒーティングは、24時間つけっぱなしにしておくほうが電気代の節約になります。また、設定温度や設置場所を工夫することも重要です。セントラルヒーティングの導入を検討している方は、この記事でご紹介したポイントをぜひ参考にしてみてください。
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※おトク額は、各世帯別のモデル使用量(契約容量40A)をもとに東京電力エナジーパートナー「従量電灯B」の適用単価とCDエナジー「シングルでんき」「ベーシックガス」「ファミリーでんき」の料金を比較し算定しています。
※消費税相当額を含み、燃料費調整額および再生可能エネルギー発電促進賦課金を含まず、ガスセット割を適用した金額の比較。年間おトク額は電気・ガスそれぞれを100円未満で切り捨てた額を合計しています。
※実際は電気代には毎月燃料費調整額を加減算。使用状況によりお得額は変動。
※1 ポイント還元にはCDエナジーの家庭向けWEB会員サービス「カテエネ」に会員登録し、電気の契約情報を登録する必要あり。還元されるポイントは「カテエネポイント」。ポイントの対象となる料金は、再生可能エネルギー発電促進賦課金を除く。
※CDエナジーの電気料金は、燃料費調整単価に上限なし。一方で、東電EP「従量電灯B」には燃料費調整単価に上限があるため、燃料価格の高騰により上限を超えた場合、燃料費調整額により、CDエナジーの電気が割高になる場合があります。
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