「全館空調の電気代は高いの?」
「全館空調とエアコンの電気代はどのくらい違うの?」
「全館空調の電気代を節約する方法はあるの?」
全館空調の導入について、このような悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。
全館空調の1カ月あたりの平均電気代は冷房期間で3,360円、暖房期間で11,550円です。家の性能や間取り、使い方などの条件によっては、さらに節約することも可能です。
この記事では、全館空調の電気代について詳しく解説します。ほかにも、全館空調のメリットやデメリット、電気代の節約方法もご紹介します。全館空調の電気代について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
- 全館空調の1カ月あたりの電気代はどのくらい?
- 冷房を使う季節の電気代
- 暖房を使う季節の電気代
- 全館空調の仕組みと種類
- 天井吹き出し型
- 床下冷暖房型
- 壁パネル輻射型
- 壁掛けエアコン型
- 全館空調のメリット
- メリット1. 家全体を心地よい温度に保てる
- メリット2. きれいな空気を維持できる
- メリット3. さまざまな間取りに対応できる
- メリット4. 省エネ性が高い
- 全館空調のデメリット
- デメリット1. メンテナンスの手間がかかる
- デメリット2. 部屋ごとの温度調節が難しい
- デメリット3. 故障すると家の室温調節ができなくなる
- 全館空調の電気代を節約する上手な使い方
- 1. 住宅の気密性・断熱性を高める
- 2. 風量設定は自動運転に任せる
- 3. 省エネ運転機能を使う
- 4. 電力会社の見直しをする
- 全館空調を賢く使って電気代を節約しよう
全館空調の1カ月あたりの電気代はどのくらい?

全館空調は、季節によって使用電力量が異なります。ここでは、全館空調の1カ月あたりの電気代について、冷房を使う時期と暖房を使う時期にわけて算出します。
電気代の計算方法は以下の通りです。
電気代=消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電気料金単価(円/kWh)
以下では、上記の計算に基づき全館空調の電気代を算出します。
冷房を使う季節の電気代
以下の表は、全館空調で冷房を使う時期の平均的な料金を算出したものです。
1日あたりの電気代 | 1カ月あたりの電気代 | 冷房期間の電気代 | |
---|---|---|---|
全館空調 | 112円 | 3,360円 | 20,609円 |
※ 電気料金単価は全国家電公取が定める目安単価である31円/kWhを使用
※冷房を使う季節は5〜10月とする
※30~40坪の一戸建て住宅に4人家族が住むと想定
※1カ月を30日として計算
表をみると、冷房を使う季節の電気代平均は1カ月あたり3,360円、冷房期間全体では20,609円であることがわかります。全館空調のメーカーや設備により、電気代が平均より上下する場合もあります。
なお、同じ40坪の一戸建てにエアコンを4台設置した場合、冷房期間(5月23日〜10月4日)の電気代は39,494円です。算出に使ったエアコンの冷房期間は全館空調と異なるため単純比較はできませんが、全館空調の電気代はそこまで高くないことがわかります。
暖房を使う季節の電気代
全館空調で暖房を使う季節の電気代について、以下の表にまとめました。
1日あたりの電気代 | 1カ月あたりの電気代 | 暖房期間の電気代 | |
---|---|---|---|
全館空調 | 245.2円 | 7,356円 | 44,393円 |
※ 電気料金単価は全国家電公取が定める目安単価である31円/kWhを使用
※暖房を使う季節は11〜4月とする
※30~40坪の一戸建て住宅に4人家族が住むと想定
※1カ月を30日として計算
表をみると、暖房を使う季節の電気代は1カ月あたり平均7,356円、暖房期間全体では平均44,393円であることがわかります。メーカーにより異なりますが、冷房よりも暖房の電気代が高い傾向にあります。
なお、同じ条件の住居でエアコンを使用した場合、暖房期間(11月8日〜4月16日)の電気代は92,163円です。暖房期間の日数が異なるため単純に比較できませんが、全館空調の電気代が高すぎるとはいえないでしょう。
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全館空調の仕組みと種類
全館空調とは、建物全体を空調システムでまとめて管理し、快適な環境を保つシステムのことです。廊下や洗面所なども快適な温度に保たれており、部屋ごとの温度差もありません。換気システムとエアコンなどの機器を組み合わせるメーカーもあり、きれいな空気と快適な温度・湿度を保てる点が特徴です。
全館空調の主な仕組みは以下の通りです。
それぞれの仕組みについて、詳しく解説します。
天井吹き出し型

天井吹き出し型は、天井にエアコンや換気扇を設置し、各部屋に快適な空気を送るタイプの全館空調です。
天井吹き出し型の全館空調では、専用エアコンなどの室内機を使うのが特徴です。温度調節した空気は、風を送る管(ダクト)を通じて各部屋の吹き出し口から供給されます。
室内機の設置方法は、メーカーによりさまざまです。天井に専用エアコンを設置するタイプや、屋根裏部分に室内機を設置するタイプ、床置き型室内機を設置するタイプなどがあります。
床下冷暖房型

床下冷暖房型は、床下に設置した室内機で温度調節するタイプの全館空調です。1階の床から暖めたり冷やしたりするので、足元から快適に過ごせます。1階からの輻射熱は2階の床面に届くため、家全体の温度調節がゆるやかなのも特徴です。
壁パネル輻射型

壁パネル輻射型は、遠赤外線の力を利用した全館空調です。冷温水の流れるラジエーターから遠赤外線を発生させ、壁や天井などが共振することで部屋を快適な温度にする仕組みです。
壁掛けエアコン型

壁掛けエアコン型は、換気システムと家庭用の壁掛けエアコンを使い、家全体の温度をコントロールするタイプの全館空調です。空調室からファンで空気を送る方法や、冬用・夏用エアコンを使い分ける方法があります。
全館空調のメリット

全館空調の主なメリットは以下の通りです。
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
メリット1. 家全体を心地よい温度に保てる
全館空調では、家全体を均一な温度にできるため、部屋ごとの室温差もなく快適に過ごせます。
エアコンの場合、設置している部屋は快適な温度に保たれますが、設置していない部屋や廊下などは温度調節できません。特に夏場や冬場などは、家の中の温度差を不快に感じやすいでしょう。
全館空調は家全体の温度を適温にコントロールするため、室内を移動しても温度差を感じにくくなります。暑さや寒さで移動がつらく感じる廊下や脱衣所、トイレなどでも快適に過ごせます。
全館空調の導入で家中の温度が均一に保たれるので、家族みんなが心地よく過ごせるでしょう。
メリット2. きれいな空気を維持できる
換気システムを併用した全館空調なら、つねにきれいな空気を維持できます。
全館空調では、エアコンなどの冷暖房システムと換気システムを併用するケースがほとんどです。換気システムで外気を取り入れる際、フィルターでほこりや花粉などを取り除きます。室内の汚れた空気もきれいにするため、つねに清潔な状態を保てます。
全館空調は、花粉やほこりなど空気の汚れが気になる方にもメリットが大きいといえるでしょう。
メリット3. さまざまな間取りに対応できる
全館空調は、さまざまな間取りに対応できるのも大きなメリットです。
全館空調の吹き出し口は天井や壁など、目立たない場所に設置します。エアコンのように出っ張らないので、壁や天井付近のスペースを生かした室内レイアウトが可能です。また、エアコンでは空調の難しい吹き抜けや広いリビングにも対応します。
メリット4. 省エネ性が高い
省エネ性が高く、電気代を節約できるのも全館空調の魅力です。
専用の高性能エアコンを使用した全館空調の場合、電力を抑えながら効率よく温度管理できます。熱交換システムを採用する全館空調では、換気の熱を再利用するため高い省エネ性が期待できます。
また、不在時に空調をセーブ・停止できる省エネ機能を利用すれば、全館空調の電気代をさらに抑えられるでしょう。このように省エネ性が高いのも、全館空調のメリットです。
全館空調のデメリット

全館空調には、以下のようなデメリットがあります。
それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。
デメリット1. メンテナンスの手間がかかる
全館空調では、設備に応じて定期的なメンテナンスが必要です。
全館空調でメンテナンスが必要なのは、機器に使われるフィルター類や、各部屋の吹き出し口などです。1~3カ月ごとを目安に、メーカーが推奨する方法で掃除します。ほかにも、年1回程度の業者による定期点検も必要です。
メンテナンス不足は、フィルターの目詰まりや機器の故障などを引き起こします。「天井にあるフィルターの清掃が面倒」「吹き出し口が多くて掃除が大変」と思う方には、全館空調のメンテナンスがデメリットになるでしょう。
デメリット2. 部屋ごとの温度調節が難しい
全館空調のシステムによっては、部屋ごとの温度調節が難しい場合もあります。
家全体を均一の温度にするシステムの場合、部屋ごとの温度設定ができません。家族により好みの温度帯が異なる場合は、対応が難しいでしょう。
全館空調には、各部屋で温度を変えられるシステムもあります。家族の好みに対応できるよう、全館空調導入前に比較検討しましょう。
デメリット3. 故障すると家の室温調節ができなくなる
全館空調が故障した場合、家全体の室温調節ができなくなるのも大きなデメリットです。
部屋ごとに設置したエアコンなら、1台故障しても別の部屋のエアコンは使えます。修理までの間、別の部屋で過ごすなど工夫して乗り切れるでしょう。しかし、全館空調が故障すると、家全体の温度管理ができなくなります。
故障時の対応方法も考えた上で、全館空調の導入を考えたほうがよいでしょう。
全館空調の電気代を節約する上手な使い方

全館空調の電気代を節約する使い方は以下の通りです。
1. 住宅の気密性・断熱性を高める
全館空調の効果を発揮するには、住宅の気密性や断熱性を高める必要があります。
全館空調の電気代を節約するには、住宅の省エネ性能が重要です。隙間が多い家では空気の出入りが多く、室内の温度管理が難しくなります。断熱性が低いと、壁や窓、屋根などを通して熱が伝わるため、室温管理も難しいでしょう。
高気密、高断熱住宅では、外気の影響を受けにくくなります。室内の温度変化が少ないため、効果的な全館空調が可能です。
新築住宅に全館空調を導入する場合や、リフォームで全館空調を考える場合は、家の高断熱や高気密化する工事も検討したほうがよいでしょう。
2. 風量設定は自動運転に任せる
全館空調の風量は、自動運転に任せたほうが節約になります。自分で風量を変えると逆効果になる場合があるためです。
全館空調の風量を弱にすると、空気が室内を循環しにくく、設定温度になるまで時間がかかります。設定温度になるまで多くの電力を使うため、弱運転では自動運転より電気代が高くなることもあります。
電気代を節約しながら快適に過ごすためにも、風量調節は自動運転にするのがよいでしょう。
3. 省エネ運転機能を使う
省エネ運転機能のある全館空調なら、電気代をより節約できます。ライフスタイルに合わせ運転パターンを変えられるためです。
全館空調には、省エネ運転機能がついている場合もあります。省エネ運転機能とは、出かける際に運転をセーブしたり、使っていない部屋の送風量を最小にしたりする機能のことです。
また、春や秋など冷暖房を使わなくても快適な季節は、換気運転のみにすることで電気代を節約できる場合もあります。効率よく電気代を節約するためにも、省エネ機能を活用しましょう。
4. 電力会社の見直しをする
電力会社や料金プランの変更で、電気代を節約できる可能性があります。一度、現在のプランが全館空調に合っているかどうかを見直してみるとよいでしょう。
2016年の電力自由化により、電力会社や料金メニューを自由に選べるようになりました。電力会社や料金プランを変えたことがない方は、さらに節約できる場合もあります。全館空調導入の機会に、各社の料金プランを比較検討してみましょう。
CDエナジーなら、生活スタイルに合わせて電気料金プランを選べる!
CDエナジーでは、関東エリアのご家庭向けに豊富な電気料金プランをご提供しています。CDエナジーに切り替えて最適なプランを選択すると、月々の電気料金がお得に!さらに、電気料金の支払いに使えるポイントが貯まるほか、ガスとセットで契約すると割引が適用されます。「どのプランを選べばいいの?」とお悩みの方は、以下の図をご覧ください!

※おトク額は、各世帯別のモデル使用量(契約容量40A)をもとに東京電力エナジーパートナー「従量電灯B」の適用単価とCDエナジー「シングルでんき」「ベーシックガス」「ファミリーでんき」の料金を比較し算定しています。
※消費税相当額を含み、燃料費調整額および再生可能エネルギー発電促進賦課金を含まず、ガスセット割を適用した金額の比較。年間おトク額は電気・ガスそれぞれを100円未満で切り捨てた額を合計しています。
※実際は電気代には毎月燃料費調整額を加減算。使用状況によりお得額は変動。
※1 ポイント還元にはCDエナジーの家庭向けWEB会員サービス「カテエネ」に会員登録し、電気の契約情報を登録する必要あり。還元されるポイントは「カテエネポイント」。ポイントの対象となる料金は、再生可能エネルギー発電促進賦課金を除く。
※CDエナジーの電気料金は、燃料費調整単価に上限なし。一方で、東電EP「従量電灯B」には燃料費調整単価に上限があるため、燃料価格の高騰により上限を超えた場合、燃料費調整額により、CDエナジーの電気が割高になる場合があります。
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全館空調を賢く使って電気代を節約しよう
この記事では、全館空調の電気代について解説しました。全館空調の1カ月あたりの電気代は、冷房期間で3,360円、暖房期間で11,550円です。
全館空調の電気代を節約したい場合、気密性や断熱性の高い住宅に導入するのが大切です。リフォーム住宅に導入する場合は、住宅の気密性や断熱性を高めるとよいでしょう。
冷暖房の風量は自動運転に任せ、省エネ運転機能をうまく利用すれば、電気代をさらに節約できます。この記事を参考に、全館空調を賢く使い、電気代を節約しましょう。
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