住宅用火災警報器(火災報知器)の設置は義務!罰則や設置の重要性も紹介

防災・安全

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住宅用火災警報器(火災報知器)の設置は義務!罰則や設置の重要性も紹介

「火災報知器の設置は義務なの?」
「どこに設置すればいい?」
「自宅に取り付ける方法を知りたい」

火災の発生を知らせてくれる住宅用火災警報器(火災報知器)。火災による被害を最小限に留めるために重要な役割を担っています。そんな住宅用火災警報器について調べている方の中には、設置義務について気になっている方も多いのではないでしょうか。

消防法の改正以来、すべての住宅に住宅用火災警報器の設置が義務付けられました。そのため、戸建てに住んでいる方も条件に応じて対応しなければなりません。

この記事では、住宅用火災警報器の設置義務について詳しく解説していきます。また、罰則の有無や死亡率の変化から分かる住宅用火災警報器の効果についても触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

住宅用火災警報器(火災報知器)の設置義務化の概要

住宅用火災警報器(火災警報器)の設置義務は、すべての住宅が対象となっています。賃貸物件であれば基本的に管理会社や大家さんが対応されることが多いです。しっかりと作動するかどうか、電池は切れていないかどうかなどの確認については住人自身でもおこなうことをおすすめします。

しかし戸建ての場合、住宅用火災警報器を取り付け、管理、電池交換などのすべての管理を住人が担わなければなりません。

この章では、住宅用火災警報器の設置が義務化された背景や条件について詳しく解説していきます。

義務化された背景

2004年に消防法の改正がおこなわれ、戸建てを含めたすべての住宅において住宅用火災警報器(火災報知器)を設置することが義務となりました。

まず2006年6月に新築住宅への設置が義務化され、既存住宅も順次義務化が進み、2011年6月までには全国すべての住宅が対象になったのです。

住宅用火災警報器が義務化された背景には、逃げ遅れによる死者数の多さが1つの要因としてありました。令和3年度版消防白書によると、火災による全体の死者数のうち46.9%が逃げ遅れであったと発表しています。住宅用火災警報器の設置が義務化された当初は、この数字がもっと多かったとされています。

画像引用:令和3年度版消防白書|第一章 災害の現況と課題

また、高齢者の逃げ遅れも火災による死者数に影響していると考えられています。総務省消防庁によると、火災による死者数の60%以上が65歳以上の高齢者であると発表しています。

高齢者は体力の衰えにより、火災に気が付いても逃げ遅れてしまう可能性があるのです。また、高齢者の中には使い慣れた従来の暖房器具を使用する方もいるでしょう。ところが、こたつやストーブなどの暖房器具は発火によって火災に発展するケースがあるのです。

今後さらに高齢化が進むことを考慮し、住宅には住宅用火災警報器が必要だと考えられるようになりました。

罰則があるわけではない

義務化されているとはいえ、取り付けなかったとしても罰則が発生するわけではありません。

しかし、住宅用火災警報器は火災から自身や家族の命を守るために設置するものです。罰則がないからといって取り付けずにいると、火災の発見が遅れてしまうかもしれません。その結果、逃げ遅れてしまい最悪のケースに至ることもあります。

大切な命や住み続ける住宅を守るためにも、戸建てに住む方は義務化に従って必ず取り付けましょう。

設置が義務付けられている場所

住宅用火災警報器は、寝室と、寝室がある階の階段上部に取り付けることが義務付けられています。ただし、住宅の階数によって条件がやや異なっています。

画像引用:総務省消防庁|住宅用火災警報器Q&A

※1 この場合、1回の階段には設置不要

1階建て(平屋)の場合は、階段がないため寝室のみです。

2階建ての場合は、寝室と階段への設置が必要です。2階にも寝室がある住宅なら、1階から2階へ続く階段の上部にも住宅用火災警報器を取り付けましょう。

ただし、寝室が1階のみの場合は、階段への取り付けは不要です。

3階建ての場合も、寝室と階段への設置が必要です。寝室が2階や3階にある場合は、その階の階段上部に住宅用火災警報器を取り付けてください。

なお、寝室が1階のみの場合でも、3階の階段上部には取り付けが必要です。さらに、寝室が3階のみの場合は、3階だけでなく1階の階段にも住宅用火災警報器を取り付けましょう。

このように、寝室の位置によって取り付けに関する条件が決まっているのです。

なお、その他の条件については自治体によって異なります。たとえば、東京都では寝室や階段以外にも、台所とすべての居間への設置が義務付けられています。詳細については、お住まいの自治体のホームページをご確認ください。

設置が義務付けられていない場所

自動火災報知設備が既に設置されている場所や、スプリンクラーがある場所などは取り付けなくても構いません。

ただし、基本的に自動火災報知設備が設置されているのはマンションの廊下などの共用エリアとなっています。もし専有(住宅)エリアに設置されていなければ取り付けが必要です。また、戸建てに住む方はご自身で用意する必要があります。

なお、自治体によっては設置義務がない場所もあります。詳しい情報は、お住まいの自治体のホームページをご確認ください。

住宅用火災警報器(火災報知器)の義務化前後での火災による死亡率の変化

住宅用火災警報器(火災報知器)の設置の義務化により、火災による死亡率は低下しています。

たとえばアメリカでは、1970年代後半から州ごとに住宅用火災警報器設置の義務化が進められました。その取り組みにより、およそ20年間で死亡率が約半分にまで減少しました。

また日本では、住宅用火災警報器が設置されていた場合とそうでなかった場合の火災を比較すると、住宅用火災警報器によって死亡者数がおよそ3分の1にまで抑えられることが分かっています。

画像引用:北海道公式ホームページ

住宅用火災警報器(火災報知器)の種類(感知方式)

住宅用火災警報器(火災報知器)の感知方式には、3つの種類があります。

感知方式 熱を感知する感知器 煙を感知する感知器 炎を感知する感知器
種類 差動式スポット型 定温式スポット型 光電式スポット型 光電式分離型 紫外線式スポット型 赤外線式スポット型
感知方法 感知器周辺の温度の変化 一定の温度への到達 煙に含まれる粒子の乱反射 光ビームが煙でさえぎられること 紫外線の変化 赤外線の変化
場所 キッチン・車庫など 寝室・階段・キッチン 天井の高い場所

住宅用火災警報器の種類について知ることで、住宅用火災警報器の仕組みについてより詳しく知ることができるでしょう。この章では、それぞれの感知方式について解説します。

熱を感知する感知器

熱を感知する感知器には、「差動式スポット型」と「定温式スポット型」があります。

差動式スポット型は、感知器周辺の温度の変化を感知するタイプです。ある一定の温度が決まっているのではなく、温度の上昇割合に応じて作動します。

一方、定温式スポット型は感知器周辺が一定の温度へ到達すると感知されるタイプです。

熱を感知するタイプの感知器は、煙が発生しやすい場所や、湯気が対流する場所に最適です。具体的には、キッチンや車庫などが良いでしょう。

煙を感知する感知器

煙を感知する感知器には「光電式スポット型」と「光電式分離型」の2つのタイプがあります。

光電式スポット型は感知器の内部に入った煙によって感知するタイプです。煙に含まれる粒子が乱反射し、その動きを受光部で感知するといった仕組みになっています。

光電式分離型は、感知器の送光部と受光部の間にある光ビームが煙でさえぎられることによって作動するタイプです。

煙を感知するタイプの感知器は、消防法によって取り付けが義務付けられている寝室や階段に適しています。

なお、熱式よりも煙式の方が早く異常を感知できるといった特徴があります。そのため、東京消防庁ではキッチンにも煙式を取り付けることを推奨しています。

炎を感知する感知器

火災で発生する炎を感知する感知器には、「紫外線式スポット型」と「赤外線式スポット型」があります。これらはそれぞれ、炎に含まれる紫外線や赤外線に反応して作動します。

火災における煙や熱は天井に届くまでの間に分散してしまい、熱や煙では感知しにくいといった性質があります。そのため、天井までの高さが20m以上の大空間では、炎を感知する感知器が適しています。たとえば、体育館や美術館、劇場などの場所に使用されています。

住宅用火災警報器(火災報知器)の設置場所と注意点

住宅用火災警報器(火災報知器)を設置する際は、天井または壁に取り付けることになります。ここからは、それぞれの設置場所や注意点について解説していきます。

天井に取り付ける場合

天井に取り付ける際は、梁や壁から60cm以上(熱式の場合は40cm以上)離れた天井の中央付近に取り付けてください。ただし、エアコンの吹き出し口や換気口などが近い場合は、1.5m以上離しましょう。

また、住宅用火災警報器は熱や煙の影響を受けやすい機器です。ストーブなど、熱や煙が発生しやすい場所は避けましょう。

出典:東京消防庁|住宅用火災警報器の取り付け方

壁に取り付ける場合

壁に取り付ける際は、天井から15cm以上50cm以内の範囲で、住宅用火災警報器が中央にくるように設置しましょう。

なお、住宅用火災警報器によって取り付けの際の注意点が異なっています。取り付けの際は、必ず説明書を確認してください。

出典:東京消防庁|住宅用火災警報器の取り付け方

住宅用火災警報器(火災報知器)の設置方法

住宅用火災警報器(火災報知器)を設置する場合は、自分で購入して設置する方法と、ガス会社からリース・購入する方法の2つがあります。

自分で購入して設置するガス会社からリース・購入する
メリット安く購入できる期限切れの心配がない
デメリット自分で選ぶ必要がある価格が少し高い

この章では、それぞれのメリットやデメリットについて解説していきましょう。

自分で購入して設置する

自分で購入する場合は、ホームセンターや電器店、ECサイトで見つけることができます。

自分で購入することのメリットは、ガス会社で購入するよりも安く手に入ることです。メーカーや種類などによって金額は異なりますが、予算に応じて購入できるでしょう。

その一方で、数ある種類の中から自分で選ばなければならないというデメリットもあります。熱感知方式や煙感知方式など、どんな感知方式がいいのか、どんな機能が必要なのかといったことも視野に入れる必要があり、一般の方にとっては難しく感じられるかもしれません。

ガス会社からリースまたは購入する

東京ガスや大阪ガスなど、地域のガス会社でもリースや販売をおこなっており、CDエナジーダイレクトでも火災警報器を取り扱っています。

ガス会社からリースまたは購入するメリットは、期限切れの心配がないことです。住宅用火災警報器は10年を目安での交換が推奨されていますが、個人で管理していると、気が付かない間に期限が切れてしまうことがあるでしょう。すると、いざ火災が発生しても、住宅用火災警報器が作動しないこともあります。

ガス会社からリース契約していれば有効期限内に交換できるため、そのような心配はありません。

ただし、ECサイトで購入するよりも価格が少し高いというのがデメリットです。とはいえ、取り扱いのプロにメンテナンスもしてもらえることを考えると、コストパフォーマンスは高いでしょう。

住宅用火災警報器(火災報知器)には定期的なお手入れが必要

住宅用火災警報器は取り付けて終わりではありません。定期的なお手入れをすることで、いざというときに正しく作動します。ここからは、定期的におこないたいお手入れ方法について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

点検ボタンを押す

住宅用火災警報器の電池切れを避けるため、定期的に点検ボタンを押して確認しましょう。正常に作動する場合、警報音が鳴ります。

もしボタンを押したり紐を引いたりしても警報音が鳴らない場合は、3つのパターンが原因として考えられます。

1つ目は、電池がきちんとはめ込まれていない場合です。電池が外れていないか本体を確認しましょう。

2つ目は、電池切れが発生している場合です。その場合は電池を入れ替え、再度点検をおこなってください。

そして3つ目は、住宅用火災警報器本体が故障している場合です。電池を入れ替えても警報音が鳴らない場合は、速やかに本体を交換しましょう。

住宅用火災警報器(火災報知器)が電池切れ!?対処法と重要性について解説

定期的にお手入れする

住宅用火災警報器は本体のお手入れも必要です。本体にほこりが入ると誤作動を起こす可能性があるため、定期的に(年1回程度)掃除するとよいでしょう。

なお、住宅用火災警報器によってお手入れ方法が異なります。お手入れの際は、説明書を確認してください。

10年を目安に本体交換が必要

住宅用の住宅用火災警報器は、10年に1度の本体交換が推奨されています。既に自宅にある住宅用火災警報器が10年以上前のものである場合は、すみやかに交換を行いましょう。

戸建てで暮らす方は各自できちんと管理しよう

この記事では、住宅用火災警報器(火災報知器)の設置義務について解説しました。住宅用火災警報器は消防法の改正によって住宅への取り付けが義務付けられました。住宅用火災警報器を取り付けたことで火災による死亡率が減少することも判明しているため、戸建てで暮らす方は必ず各自で用意するようにしましょう。

とはいえ、各自で住宅用火災警報器を購入したり、管理したりするのは面倒だと感じる方もいるかもしれません。そんな方には、CDエナジーダイレクトの火災警報器をおすすめします。

CDエナジーダイレクトは親会社である大阪ガスで培った保安に関する知見も有しております。CDエナジーダイレクトの火災警報器には不完全燃焼警報器が付いており、人間が気付きにくい一酸化炭素を感知して素早くお知らせしてくれます。

また、CDエナジーダイレクトの火災警報器はリース契約なので、有効期限切れの心配もありません。

住宅用火災警報器は大切な家族の命や住宅を火災から守ってくれるものです。住宅用火災警報器の設置をご検討中の方は、ぜひCDエナジーダイレクトの火災警報器をご活用ください。

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